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邦題の件で思い出したこと…。

先日のドラマの邦題で思い出した、どうでもよい話…。
音楽の邦題の件です。

皆さんは1970年代に大活躍したキング・クリムゾンというBANDをご存知ですか?
(あっ、今でも活動しているので、こういう書き方は語弊がありますが…)

キングクリムゾン

で彼らのデビューにして大ヒット&代表作に、「21世紀の精神異常者」という曲があります。
記念すべきデビュー・アルバム「キングクリムゾンの宮殿」の、
更に記念すべき1曲目に収録されている作品なのですが、
7分を越える大作ということもあり、今でもプログレの代名詞としてポピュラーな曲なんですが….。

問題はこの邦題でした。
この曲が発表された時代は現在の様に“何々ハラスメント”という意識もなく、
恐らく人権擁護団体も存在はしていたと思いますが、今ほど実質的な圧力を有していなかったかと思います。
(あくまでも玉下の想像ですが…。)

で、この「21世紀の精神異常者」という邦題も、普通にレコードに表記されていたし、
我々も日常会話で口にしていたし、雑誌やラジオでも紹介をされていました。

ところがある時、NHKラジオから流れてきた曲名の紹介が、
「次にお聴きいただくのは、キング・クリムゾンの“21世紀のスキッツォイド・マン”です。」
というアナウンス。
この曲の原題が「21st Century Schizoid Man」であり、数少ないこの曲の歌詞でもG. レイクがこの言葉を叫んでいるので、
玉下は「妙にマニアックな紹介をするなぁ…」と思ったのですが、
なんとこれがレコード制作基準倫理委員会、通称レコ倫の基準の変化によって、
“精神異常者”なる表記が問題視されて、現在の表記に改められたそうです。

こういう改題や改変の常で、誰が具体的にどういうクレームをつけたかは不明ですが、
結果的に発売元のレコード会社は“自主的”に表記を改めたんでしょうね。

“21世紀のスキッツォイド・マン”じゃ、この曲の持つ“狂気”が伝わらないよなぁ。

同じくプログレBANDのピンク・フロイドの名盤「狂気」は、
原題は「THE DARK SIDE OF THE MOON」ですが、お陰様で今でも「狂気」で流通しています。

狂気

昨年末に急逝した故・石坂敬一氏の名邦題のひとつです。
“月の裏側”というタイトルを“狂気”と名付けちゃう!
この感覚が好きです!


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スライド2  wrote by 玉下奴郎
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この記事へのコメント

玉下奴郎さん - 彩子 - 2017年06月12日 22:21:45

今頃コメント、そして、読み逃げ常習者ですみません〜

月の裏側→狂気、ねぇ…
なかなかステキです!

ストロベリームーンだのピーチムーンだの、騒いだ割には、そんなお色目には程遠く、単なるおっきなお月様だったのね…なぁんて思ってたところで、
この記事読んでます。


【キングクリムゾンの宮殿】のジャケットで、思い出したこと…w

3歳違いの兄貴が高校の時、
運動会の応援合戦用に
このジャケットを看板製作してたのを、今でも思い出します。
プログレに入れ込んでた兄貴の発案だったか、
そしてそんな兄貴達はセンスある高校生だったのか、分かりませんが、
中学生だった私は、目ヂカラ迫力満点の看板、未だに忘れられないですよ。
勿論家には、ピンクフライドの【狂気】もありました。
私のなかでは、只々ジャケットの記憶ですけど。

- 玉下奴郎拝 - 2017年06月14日 20:13:30

彩子様

音楽でも映画でもそうですが、
少し年上の兄弟の存在って大きいですよね。

高校の運動会の看板であの顔を製作...、
恐らく同級生の人たちだって理解できなかった気がします!
お兄さんの影響力は大きかったんでしょうね(^_^)

ちなみに表題曲はあの顔同様にインパクトがありますが、
この曲が収録されているアルバム『クリムゾン・キングの宮殿』の他の曲は、
一転して抒情的な作品が多いです。

機会があれば、お聴きください!


玉下奴郎拝

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