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山岡荘八『伊達政宗』を読み返している

だんだん新しい本より、以前の本を読み返すほうが多くなる。
こんなことを村上春樹も書いていたように思うけど、僕もその傾向が強くなっている。

最近読み返し始めたのが、山岡荘八『伊達政宗』、全8巻。

山岡荘八_伊達政宗

昭和62年(1987年)の第4刷だから、30年ほど前に買ったもの。
さすがに紙は黄ばんで、電車の中で読むにはちょっと恥ずかしい。(読んでいるけど)

歳をとってから読み返すと、その解釈や感じ方が違う。新しい発見がある。
というのはよくある話だが、
なかでも日本の時代物となると、テレビや映画、特にNHKの大河ドラマの影響が大きい。
登場人物が、演じた俳優のイメージに影響されるのだ。

織田信長 : 緒形直人か舘ひろし・・・もいいけど、やっぱり高橋幸治(「太閤記」と「黄金の日々」)。
豊臣秀吉 : 竹中直人(「秀吉」)・・・と思ったら、小日向 文世が台頭してきた。
徳川家康 : 山村聡(「春の坂道」)が筆頭かな。津川雅彦(「独眼竜政宗」と「葵 徳川三代」)も捨てがたい。

伊達政宗は、渡辺謙。この人しかいない。「独眼竜政宗」ですね。
読み返しているこの『伊達政宗』はまさに渡辺謙さんワールドになっている。
いま大坂の陣に差し掛かっているところなのだが、大河ドラマ『真田丸』も偶然、同じ状況になってきている。

本書『伊達政宗』内の家康は日本史上最も偉大な名君として描かれている。
伊達政宗が家康の掌で「大人」になっていく過程の物語といってもいいくらいで事実上の主人公は家康とも読める。
『真田丸』の内野聖陽家康とは大違いだ。

戦国時代ほど、書籍、ドラマ・映画の題材に取り上げられている時代はないかもしれない。
そして同一人物が、善悪織り交ぜ、さまざまに描かれる。

『伊達政宗』を読み、『真田丸』を観て、
ふむふむなるほど、そっちはそう思っているのか、こっちからの視点ではこうなんだけどなぁ。
若いころは、違和感があって、許せん!と思ったりもしたが
いまは、その差異を楽しめるようになっている。


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スライド3  wrote by 小李富



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この記事へのコメント

御礼 - AHAHA店長 - 2016年10月27日 00:05:39

小李富さんは覚えていらっしゃるか分かりませんが、

約3年前に作った大三元のデザインがはじめて売れました。

小李富さんのコメントがきっかけで作りましたのでありがとうございました。

http://ahahashop.blog.fc2.com/blog-entry-1631.html

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3.小李富(編集担当 旧名1961_TM)
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