「セロニアス・モンクのいる風景」村上春樹 編・訳を読んだ。

本書はジャズ・ピアニストのセロニアス・モンクに関して書かれた、様々なエッセイを村上春樹が翻訳したものです。
書かれた年代や書いた人や書いた目的は全くバラバラだけど、
みんなすべからくモンクを愛している人がモンクに纏わるエピソードや、あるいはモンクへの賛辞を文章にしていて、
それを村上春樹があちこちから集めて一冊にまとめた訳です。



ちなみに村上春樹自身も以前に書いたエッセイがあり、それに加筆して再録をしています。
※この人は良くこういう加筆をするので、ファンとしてはまた読み返さないといけないんですね。
  ジャズ・ミュージシャンが同じ曲を違う解釈で演奏するのに近い?

さてさてこの本の魅力の一つに、装丁があります。
カバーのイラストは和田誠さん。

実はこの本の表紙は安西水丸さんに依頼をしていたそうです。
でも安西さんは今年の3月に亡くなってしまいました。
村上春樹が安西さんに本書の話をした時、
安西さんは彼が1960年代にニューヨークで生活していた時、
モンクの演奏を見たというお話をされたそうです。

たまたま最前列でタバコを吸っていた安西さんに、なんとモンクがタバコを欲しがって、
安西さんは自分のハイライト差し上げた。
モンクはそれを美味しそうにその場で吸いながら演奏に戻ったとの事。
「世界中でモンクにハイライトをあげたのはオレだけだ」
安西さんは嬉しそうにお話をされていたそうです。

結局、本書の表紙はこのお話を受けて和田誠さんが描かれました。
ちなみにハイライトのパッケージは和田誠さんのデザイン。

この物語だってモンクを巡る素敵なエピソードです。

さらにちなみに、安西水丸さんが生前にモンクを描いたイラストが発見され、
本書の裏表紙にレイアウトされています。
裏表紙は書評などでもなかなか見る機会がないと思うので、拙い写真を撮りました。

monk and hi-lite
※元々のハイライトのデザインは、もっとスッキリしてたんですが…。

エッセイの内容は…。
もちろん素晴らしいです。誰も文句なんて言いません。
 ※すみません、どこかで書きたかったんです。オッサンなんで見逃して下さい。

玉下とモンクの出会い。あくまでも音楽としての出会いですが…。
これは大学時代に…、なんて話はまた別の機会にします。
音楽を、あるいは音楽家を文字で表現する。読んだら聴きたくなる。
不思議で素敵な体験です。


【本日の一曲】 「Straight No Chaser」 by Thelonious Monk


直訳すると“真っ直ぐだ、追われてない”ってことでしょうか?
誰かが逃亡者が逃げる手引きをしてるのかなぁ。


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スライド3  wrote by 玉下奴郎 ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキング

この記事へのコメント

こういうの読むと - うさまゆ - 2015年06月09日 07:50:48

なんだか聴きたくなってきちゃいますね。

ハイライトのデザインって、そーだったんですか!

裏表紙、オシャレだなぁ。
レコードの裏ジャケみたいに、何かで纏めて取り上げたらステキなんじゃないかなぁ。

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