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原作が先か、映画が先か

映画「百日紅」を観た数日後、とある女性が貸してくれたのが原作の漫画「百日紅」。

上下巻2冊の文庫本。
上巻は通勤電車1往復で、下巻はプチ出張の高速バスで読了してしまった。

面白い、面白い、おもしろい。
玉下さんの感想を引用するまでもなく  (そのブログはこちら→『「百日紅」杉浦日向子著を読んだ。』)
こんなに面白いんだったら、もっと前から読んでおくべきだった。
そして、玉下さんが書いている通り、続編を読めないことが残念無念至極なのである。

さて、映画化される小説や漫画が多い昨今、みなさんはどちらが先なのだろうか。
今回、映画→原作という流れになったが、僕としては、これが大正解だった。

原作である漫画は、やはり手書きの味わいが映画とは違うものの、違和感はない。
これは映画が原作の作風をできるだけ忠実に「動画化」しているともいえる。あっぱれ。
 (漫画が映画やアニメ化されると、やたらきれい・すっきりになっていてガッカリすることってあるでしょ?)

そして、原作のストーリーすべてが映画化されてはいないから、映画化されていない逸話は、新鮮。
北斎やお栄をはじめとする登場人物の動きや話し方(声)などが、とても自然に想像できるし、
静止画で、しかもモノクロの漫画なのに、まるでフルカラー動画を観ているような感じで読み進めるのだ。
楽しい、楽しい、たのしい。

原作を読んだものが、映画化・テレビ化されるとがっかりすることが多い。
原作から抜粋せざるを得ないのはまだしも、 (時間の制約上できるわけはない)
ある意味勝手にストーリーが変更されていたり、追加されたりしていて、
それが成功しているものに出会ったことは皆無と言ってもいい。

原作を読んで思ったのは、映画「百日紅」が、
ほんとうに原作を愛し尽くして映画化したんだろうなということ。
ストーリーに盛り上がりがない、とか、
お栄の声を担当した杏が棒読み、などと言われているらしいが、
原作を読むと、それらの批評がまったく的外れだと思えてしまう。
「百日紅」はそういう物語だし、お栄は抑揚のない話し方をしただろうから。

原作と映画、どちらも面白く、お互いを高め合う稀有な存在が「百日紅」と、太鼓判を押したい。


原作を先に読んだ玉下さん、
ぜひ映画を観て、その感想を教えてください。

読者のみなさん、
映画化・ドラマ化・アニメ化されたものが、原作より面白かった作品があったら教えてください。


【本日の一枚】 漫画「百日紅」
百日紅04
この写真はiPhoneで撮ったのだが、aillis (旧LINEカメラ) というアプリで加工してみたもの。
ぼかし処理が気持ちいいなぁ。くせになりそうだ。


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この記事へのコメント

- うさまゆ - 2015年05月25日 20:56:22

ここ何年か、比較的繁く映画館に足を運ぶようになりましたが…。
時間がないという理由付けで、映画と原作両方ということは殆ど実現していません。
一生懸命思い出してみたところで、観たand読んだのは『ダヴィンチコード』くらいじゃないかしら。
(でも、どちらが先だったかさえ思い出せない…
決して読書が苦手なワケではないんですが、
、原作読む時間があるならもう1本映画を観たい、というのが正直なところです。

あはは、だからいつまで経っても知識浅薄なまんまなんでしょうね(^.^;)

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