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『「我」を張らない人づきあい』 小池 龍之介著

1960+の三人に共通のアイドル、みうらじゅん。
彼の、肩の力の抜けた一生懸命さが玉下は大好きだ。
恐らくみうらじゅんの価値基準の大半を占めているのはエロだと思うが、
一方で通奏低音の様に宗教心が支配していると確信している。

みうらじゅんの著作から見つけた好きな言葉に、
“自分無くし”がある。
我々はよく自分探しをしたくなる。
本当の自分は何をしたいのか?
本当の自分が理解されない。
本当の自分を知りたい。
この考えが即ち煩悩であり幻想なのだ。
人間は本当の自分を無くす事で、様々な苦悩から解放されるのである。

みうらじゅんの面白いところは、
この考えを哲学書でも宗教宗教書でもなく、平易なエッセイとしてエロと同列に説くのである。


さて小池 龍之介による本書。



これはタイトルの通り、一冊を使って自分無くしを語っている。
人に受け入れられたい。
ここで言う人とは家族だったり恋人だったり、友人だったり仕事の上司や部下だったり…。

その根っこにあるのは自己愛=煩悩なんですね。
しかも受け入れられたいが故に本当の自分を隠して、相手に気に入られようと自己の印象操作をしてしまう。
本末が転倒してしまう。

いませんか、アナタの周りに自由人が。
少し前に流行った言葉で言うとKYな人物が。

でもねぇ、わかっちゃいるけど調整型の性格は治らないんですよねぇ。
嗚呼、だから今夜も自分を解放するために好きな音楽を聴いて、リセットしてから眠りにつきたいんですよねェ。


【本日の一曲】 「我思う故に我あり」 by フライングキッズ



彼らの代表曲は「幸せであるように」ですが、こんな哲学的なファンク・ナンバーも好きです。


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スライド3  wrote by 玉下奴郎 ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキング

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3.小李富(編集担当 旧名1961_TM)
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