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「それから」漱石、「雨」モーム、そして「自殺について」ショウペンハウアー。

  

この三冊の共通点は、自殺である。
 ※テーマが重そうですが、重い事を書くつもりはないのでご安心を…。

玉下がこの三冊に出会ったのは、全て高校生活の時代。
小学生の頃からマンガや小説を乱読する習慣があり、地元や学校の図書館 (図書室) に入り浸っていた。
中三の時は受験勉強で図書館の利用は自習だったが、
でも何故か高校は分不相応に背伸びした志望校に合格して、また図書室熱が再燃してしまった。
で、友人や先生に薦められて件の三冊との出会いである。

図書館いめーじ ※イメージです。こんな図書館だったらいいなぁ (by 1961_TM)

最近、「朝日新聞」の連載の影響で、漱石の作品に何度目かのスポットが当たっている。
そのせいで「それから」の特集がNHKで放送されていた。
如何にこの難解ともいえる作品を読み解くか?
プロットに込められた漱石の意図はなにか?
時代背景における明治天皇の崩御や高等遊民の影響は?

そしてモームの「雨」を思い出した。
さらに“デカンショ節”で有名なショウペンハウアーの「自殺について」。

現状から逃げる自殺は遺された家族や知人・同僚が切ない。
※あくまでも遺された側の感情に過ぎないが…。
しかし許せない人物に殺意を抱く時に、
その許せない人物が自分であった場合、それは殺人であり自殺となる。
そんな記述があった気がする。

偶然にも多感な時代 = 高校生活で、
「それから」で先生、「雨」で牧師に出会った。
 ※あくまでも小説における活字として出会った訳です。

親友を裏切ったり神を裏切ったりした人間は、生きている資格なんかないと思って殺す。
あれ?それって俺じゃん!
じゃぁ、俺を殺さなきゃダメじゃん!
こういう思考回路なんだろう。

でもこの思考回路は遺された側には理解出来ない。

漱石は乃木希典の自殺を「それから」に盛り込んだ。
新聞小説に時事ネタを使うのは、当時としては画期的だっただろう。

「それから」を再読する前に「ワンピース」の最新刊を読まなきゃ。




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スライド3  wrote by 玉下奴郎 ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキング

この記事へのコメント

本 - ひとしずく - 2015年01月31日 18:48:34

じいさんになった父も、私の愛する叔父も出版業界人間で。
小さい頃から本の中にいるのが好き^_^
小学生の頃は、なぜか押し入れの中で(笑)中学校からは同じく図書館が大好きでした。
卒業式を控えた、ということは高校受験も来週に控えた時、なぜかハードカバーの新刊が大量に入荷。勉強そっちのけで、卒業まで読まなくては!と徹夜しましたm(_ _)m
高校も音大受験で居場所は図書館^_^
さすが進学高校の県費をふんだんに使った図書館は、新潮文庫がズラリと並び、今思い出しても夢心地です(笑)
夏目漱石大先生は偉大すぎ。
私は、やっぱり、太宰がお似合いでした。
叔父の家も本がズラリと並び、しかも仕事柄オタクな本も多く、サド伯爵の黒い本をゾクゾクしながら手に取ったものです。
活字は好きです。活字から想像する(妄想する(笑)世界。
物書き好きだから、ブログも好きなのかもしれません。
ふ〜、語っちゃった(笑)

- 玉下奴郎拝 - 2015年02月02日 23:43:10

ひとしずくさん

本に囲まれていると安心したり落ち着いたりってありますよね。
最近の風潮は読み終わるとすぐに古本屋さんへ持っていくみたいですが、玉下は手放したくない性格でカミサンに良く叱られています(+_+)



玉下奴郎拝

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