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トリミングのダイナミズム!「和樂」の付録が凄い。

最近はちょっと足を伸ばせていないが、美術展へ行くのが好きだ。
映画を出来るだけ映画館で鑑賞したい様に、絵画や彫刻も本物に接したい。
なんとなく館内の空気を味わっているだけで、ちゃんと美術品を鑑賞しているか疑わしい気もするが…。

テレビや画集で味わえずに美術展ならではの魅力の一つが、実際の大きさである。
今、巷で話題の白菜。そう、故宮博物院のアレ。
これもポスターではピンと来なかったが、実は高さ19cmと小さいそうである。
※最近、ホントに時間がなかったのと、数時間待ちという情報で観覧を断念…。

で、最近のお気に入りが雑誌「和樂」の付録。
“ニッポンの名画50原寸大美術館”だ。



和楽の画像


“原寸大”とネーミングをしているのに、この小冊子の大きさは幅・高さ共に約18cm。
前述の白菜よりも小さい。
このサイズで高松塚古墳壁画や平安時代の絵巻物、
狩野派の襖絵や琳派の名作や若冲などの江戸時代の絵画、
そして浮世絵や近代絵画の大作まで、日本美術史の代表的な名作絵画を50点掲載している。

では18cm四方で原寸大とはどういう事か…。
これがトリミングなのである。
それぞれの作品の全体像を縮小画像で紹介しつつ、その或る一部分のみを原寸で掲載している。

この割り切り感!このダイナミズム!
捉えようによってはトリミングもアートかもしれない!

原寸大でトリミングされた部分を見ると、絵師の筆致が手に取るように伝わってくる。
しかも全体像を良く知っている名画達を同じサイズで較べる。
これほどリベラルでラジカルな鑑賞方法はないだろう。

よくぞ思いついた。よくぞ実現した。


ん~、でも玉下の写真じゃ伝わらないだろうなぁ。
もどかしい…。

【本日の一曲】 「展覧会の絵」by Emerson, Lake & Palmer


彼らのバージョンを聴いた後にムソルグスキーを聴くと、
オリジナルも充分にプログレだと思いました。


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スライド3  wrote by 玉下奴郎 ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキング

この記事へのコメント

ありがとう御座います - aishinkakura - 2014年07月20日 10:59:11

玉下奴郎様

ありがとう御座います。
久しぶりにEmerson, Lake & Palmerが聴けました
しかも通常のものとは違ってギターバージョンなのですね。
ムーグサウンドばりばりかと期待していたのですが肩透かし。
しかし、じっくり聴くとギターバージョンも秀逸です。

愛新覚羅

トリミング、 - うさまゆ - 2014年07月21日 17:55:21

この発想は大胆ですね。
話しに聞くだけだとあまりピンとこないのですが、実際このブログを拝見してみたらば、素晴らしい!
実物見てみたい、と思わせられます。

話題逸れますが、“白菜“は既に帰国しちゃってるんですよね。
その昔、父に半ば無理矢理連れて行かれた台湾で、故宮博物館にて”白菜“を見ました。
これは子供心にも本当に素晴らしくて、当時少し台湾が好きになった自分を思い出しました。

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