『それでも夜は明ける』を観た。

今年のアカデミー賞作品賞に輝いた『それでも夜は明ける』を、
遅れ馳せながら観てきた。

それでも夜は明ける 『それでも夜は明ける』公式サイト

アカデミー賞を獲得するまでは、重いストーリーとブラッド・ピット以外は地味なキャスティングにもかかわらず、
話題になったポイントは、監督がスティーブ・マックイーンということ。
えっ、こんな遺作を発見?
いや、この作品の監督とあの名優は同姓同名の別人だった。

テーマは黒人奴隷制度。
1841年の南部アメリカが舞台。
日本人にはピンと来なくても、製作されたアメリカでは非常に生々しい話である。
ここ最近でもスピルバーグ監督の『リンカーン』や劇場公開中の『大統領の執事の涙』など、
当時のアメリカ南部では当然の様に受け入れられていた奴隷制度を取り上げている。
昨年公開された『ジャンゴ』もタランティーノならではの奴隷制度批判の作品だった。

この作品の凄いところは実話であること。
最近のハリウッド作品は実話を原作にしたものが多い。
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』然り、先に挙げた『大統領の執事の涙』然り。

 

監督と同姓同名だった俳優の方のスティーブ・マックイーンが演じた実話といえば、1973年の名作『パピヨン』がある。
無実の罪で投獄されたマックイーンが脱獄をして自由を手に入れるまでのストーリー。


製作のR. ドルフマンと製作総指揮のT. リッチモンドは、
我らが三船敏郎がアラン・ドロンやチャールズ・ブロンソンと共演した
『レッドサン』で大スターの顔合わせを実現して話題となっており、
本作でもS. マックイーンとD. ホフマンの2大スターが共演している。

同じ様なプロットの名作に『ショーシャンクの空に』があるが、
これは希代のストーリー・テラーであるS. キングの小説が原作。


実話を原作にして製作された映画は何と言っても説得力が違う。
マックイーン演じるパピヨンの不屈の行動と勝ち得た自由の重みは、
奇しくも『それでも…』の主人公と重なる。

『それでも…』がアカデミー賞を受賞した時にテレビに映し出されていた作品スタッフとして、
この作品にプロデューサーとしてクレジットされたブラピがいた。
役者としても終盤の重要な場面に登場していた。
彼は配給会社を周り製作資金を集めるために奔走したらしい。
それほど気に入っていただけに、アカデミー賞受賞は感激ひとしおだったろう。

イケメン男優として数々の主演作があるブラピだが、まだ29歳の頃、
『トゥルー・ロマンス』というタランティーノが脚本を書いた作品にチョイ役で出演している。
彼は脚本を読んで監督のトム・スコットに主役をやりたいと売り込んだが叶わず、
それでも何とか作品に出演したいと熱望したところ、主役に絡むジャンキーの役を与えられた。


その後、主役を演じたC. スレーターは余りヒット作に恵まれず、
一方のブラピは『セブン』や『12モンキーズ』でスター街道を突き進む。

彼は単なるイケメンだけではなく、映画に掛ける情熱がこんな頃から強かったというエピソード。
出演場面は少ないながら印象の強いジャンキーなブラピにご注目。

あっ、もちろん『それでも夜は明ける』は超お薦めです!


【本日の一曲】 「夜明けのスキャット」by 由紀さおり


※冒頭、約1分のモノクロ映像が泣かせます。(by 1961_TM)

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