fc2ブログ

「東京アンダーナイト」...。

またまた“左肩痛及左腕痺日記”から外れます。

要はこうやってBLOGを書いている今が痺れている時なので、
そういう時には冷静に、あるいは客観的にその状況を受け入れられないから...。
だから違う話題を考えたいんです。

で、今回は久しぶりに読書日記。

「東京アンダーナイト」というドキュメンタリーです。


1960+世代だと、力道山が赤坂のクラブで刺された事件を余り詳しくは知らないと思います。
でも、赤坂のホテル・ニュー・ジャパンが1982年に火災を起こし、
33名の命が奪われた事件は記憶に新しいと思います。

この本は、昭和を代表するナイトクラブ“ニューラテンクォーター”の経営者だった著者が、
このお店を訪れた様々な有名人にまつわるエピソードを書いたものです。

先ず冒頭で紹介されたのが、力道山事件。
この稀代のプロレスラーが高度経済成長時期に日本人に与えた功績は、
例えば映画「三丁目の夕日」の街頭テレビの場面でも紹介されています。
そうそう、我々1960+世代だと街頭テレビにはリアリティを感じません。
どちらかというと初めてカラーテレビを観た時の印象は鮮明に覚えていますが...。

で、その力道山が酔ってヤクザに刺されたのが、この“ニューラテンクォーター”。
筆者はその現場の目撃者であるだけではなく、以前からお店の常連だった力道山と既知の間柄。
当時の警察の取り調べでは明かせなかった真実が、この本の冒頭で詳しく語られている。

そこから時代が遡り、
1935年に福岡で生まれた著者がいかにして赤坂でクラブを経営したのか?
“アンダー”と表題にある戦後の裏社会の事情を交えて、かなりの実名も含めて書かれている。

登場する数多くの映画スター、内外の歌手、スポーツ選手、やくざ。
なんと皇族までが当時の店内で撮影した写真も含めて掲載されている。

余談だが玉下が大学生の頃に師事していた空手の師範も、
しっかり写真が出ていたのには驚きと懐かしさで思わず手が止まりました。

個人的に一番面白かったエピソードは怪優“勝新太郎”と著者との交流。
勝新太郎

勝新といえば1990年にハワイの空港で、下着にマリファナとコカインを入れていて現行犯逮捕され、
記者会見で「今後は同様の事件を起こさないよう、もうパンツをはかないようにする」という名せりふがある。
座頭市の映画を見たことが無い人はいても、このセリフは覚えている人が多いのではないでしょうか?

その勝新と著者の兄弟のような無邪気なやり取りや、役作りに入る際の他人には見せない鬼気迫る行動など、
この本の後半1/3くらいは勝新に割かれていた気がする。

1960+世代よりは少し上の人が読むともっとリアリティがあるのだろうが、
とにかく昭和の“アンダーナイト”を垣間見られる内容だった。


ちなみに冒頭に書いたホテル・ニュー・ジャパンの地下にこの店があった。
ホテルの火災の数年後、昭和が終わった1989年にお店は閉店した...。


【本日の一曲】 「コモエスタ赤坂」 和田弘とマヒナスターズ
ムード歌謡...、不思議なジャンルだよなぁ。
コモエスタって、どういう意味なんだろう?


カテゴリー
スライド3  wrote by 玉下奴郎

                              【編集人よりお願い】 1960+3人、拍手&コメントを励みにしています。どうぞよろしくお願いします。 ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキング

この記事へのコメント

昔の思い出ありがとう御座います - aishinkakura - 2013年07月02日 09:11:08

玉下様
おはよう御座います。

私は1949年生まれですから書かれていたことは全て
鮮明に覚えています。(昨日のことは忘れますが(笑)
私の友人も勝新とは面識があったそうでとにかく
一般人とはかけ離れた変な人だったようです。しかし
役者としての勝新はすごい人だと思っています。

愛新覚羅

- しょうが - 2013年07月02日 10:09:57

Como esta?  How are you? お元気ですか(玉下様)?
アントニオ猪木の世代なので、力道山は名前しかしりません。(でもホテルニュージャパンの事件は何故か覚えて(知って)います。
肩の痛みがはやくれるといいですね。私は来週にでも痛みにある所の手術をする予定です。全身麻酔だそうです。はぁ〜、憂鬱。

- 谷口冴 - 2013年07月02日 11:18:04

カラー放送に関しての鮮明な記憶が蘇り…
アニメ『巨人の星』を欠かさず見た子供時代
たまたま家のテレビが壊れ隣の家で巨人の星を見せてもらってね
「えっ、これカラー放送やん」
家に帰ってからカラーテレビ買って!~~ってダダこねた私
次の巨人の星は自分んちで色つき(?!)で見たっけ
人生最大のわがままが叶えられたわけで…

…って、どうでもいい話ですね

まだ痺れているんですね
どうか、お大事になさってください
早く治るように陰ながら祈っています(^^)

トラックバック

URL :

プロフィール

一九六丸

Author:一九六丸
書き手 1.玉下奴郎 2.ランシン
3.小李富(編集担当 旧名1961_TM)
3人合わせて一九六丸。
1960+世代の「暇つぶしのお供」が大好物。ゲスト寄稿も募集中!

1960+ YouTube List
Our Friends
最新コメント
ブロとも申請フォーム
1960+読者カウンター
カテゴリー
最新記事
月別アーカイブ
PR