fc2ブログ

多崎つくる…、如何でしたか?

3日にランシンさんと山手線の北半周を行って数日。
お陰様で40,000歩超えの歩行でも筋肉痛はなく、ほぼ5割がたの餃子を食べても腹痛もなく、
楽しく過ごした内容はランシンさんがBLOGで書いてくれているので、あえて玉下が振り返ることはしません。
(強いて言えば、改めて“餃子100個”への決意を強くしました!)

なんだか連休中に色々とあったんですが、
テレビや新聞やwebでの「色彩を持たない多崎つくると…」に関して、
小説の内容と乖離をした話題が溢れていたり、あえて声高に“批判”をしているのが気になりました。

本来、映画でも小説でも漫画でも何でも、表現というのは極めて個人的な行為だと思います。
結果的にその表現が多くの人の支持を得たり、
あるいは金銭の授受によって価値が相対的に決められることがあっても、
そもそもは極めて個人的な営みを他人が享受するのが自然な流れ…。

それはこの「色彩をもたない多崎つくると….」に関しても同じ。
 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

なのに先ずは発売が決まってから以降、出版社の戦略もあると思うけど、内容が見えていない時点で、
“初版の印刷部数が…”とか“発売前に増刷がかかった”とか、
“Amazonの予約が…”とか数字が独り歩き。

発売日にはWINDOWSのOSやBEATLESのBOX発売よろしく、
4月12日の深夜0:00に書店前で行列が出来ているところをテレビが紹介し、
書店のカバーをかけずに颯爽と街を歩く若者をインタビューする。
挙句にわずか1週間で100万部を突破した事が報じられると、
それが前作「1Q84」より早かったと比較する情報まで付与された。
内容に関しては、全く言及をされていない。

そして一方でAmazonを中心にwebで繰り広げられる批判の言葉の数々。
まぁ、評論家が好き勝手なことを書いているのではなく、
ちゃんと個人が自分のお金で購入して自分の時間を費やして読んだんだから、
その書き込む行為をとやかく言わなくても良いとは思いつつ、それにしても嫌なら読まなきゃイイじゃん!

以前、友人数名と会話をしていて、みんなで和やかにワイワイやっていたら、
玉下が気に入っているお店を指して、
「あの店の味付けってひどいよなぁ…。オレ、食えネェよ」と言い出した奴がいた。
好みじゃないのは構わないが、“ひどい”はないだろう。
少なくともその場所で20年以上も営業をしているお店である。
毎日、数百人の人の胃袋を満たしているお店である。
“オレの好みじゃない”ならわかるけど、彼はそれを“ひどい”と評する。

Amazonに代表される批判の数々は、それに似ている気がする。

それこそ村上春樹がコラムで「自分の小説の批評は読まない」と書いていたが、
それは賞賛されていても批判されていても同じだろう。

本来の価値は数字ではない。言葉にも置き換えられない。

少なくとも玉下は、この小説は“好きです”。


カテゴリー
スライド3  wrote by 玉下奴郎

                              【編集人よりお願い】 1960+3人、拍手&コメントを励みにしています。どうぞよろしくお願いします。 ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキング

この記事へのコメント

- 谷口冴 - 2013年05月09日 10:03:19

村上春樹氏ってスゴイと思います
一週間(?!)で100万部売れたって??
新記録だそうですから…
いいなぁ~
印税凄いだろうな~

私は村上春樹氏と同じ職業だということに
ホコリを持っています
(決してホコリは被っていません!?)

一作家の戯言でした
失礼しました<(_ _)>
何言ってんだろ。。。。。。。。。。。。。。。。。。私

- 神戸ルミナリエ - 2013年05月09日 20:39:19

ブログタイトルを変更しました。これからもよろしくね。

- それいゆ - 2013年05月09日 21:19:46

こんばんは!

私、村上春樹氏の小説って読んだことないんです。
「ノルウェイの森」の時なんて、村上龍とごっちゃに
なってたくらい興味のない人だったんですが、
「1Q84」くらいから、その人気ぶりが異常すぎるほど
凄いものになってきたような感じなんで、
ちょっと読んでみようかと、今思ってます。

読まないと批評もできないですもんね…。

けど、ハードカバーをもう少し安価にして欲しいですね…(^_^;)
読もうかどうか迷ってる本は、なかなか踏ん切りがつきません!

- 1961_TM - 2013年05月10日 15:55:15

みなさん、コメント、ありがとうございます。

実は僕も村上春樹は大好き。
でも、ある時を境にぱったり読まなくなって、1Q84すら読んでいません・・・
今度、それをネタに書こうかな・・・

もっと静かに、ちゃんと読んで欲しいです。 - Sara - 2013年05月10日 16:35:24

こんにちは。
私は30年近い村上春樹のファンです。
いつも主人公は同じ人?という感覚に襲われますが、
それがファンにはまた嬉しいわけで。

色々あって、本が読めない状態でしたので、
色彩を持たない...はやっと読み始めたところです。

まだ途中ですが、それでも充分、私の村上ワールドがそこにあって、
私の期待を裏切っていません。
マスコミも出版業界も自己利益の為に勝手に騒いでおいて、
面白おかしく批判まで大々的に取り上げて、
静かなファンなど置いてきぼり。

そんな私には嬉しい記事でした。ありがとうございます。

トラックバック

URL :

プロフィール

一九六丸

Author:一九六丸
書き手 1.玉下奴郎 2.ランシン
3.小李富(編集担当 旧名1961_TM)
3人合わせて一九六丸。
1960+世代の「暇つぶしのお供」が大好物。ゲスト寄稿も募集中!

1960+ YouTube List
Our Friends
最新コメント
ブロとも申請フォーム
1960+読者カウンター
カテゴリー
最新記事
月別アーカイブ
PR