fc2ブログ

教師の矜持

喫煙者の矜持』『喫煙者の教師』『喫煙者の...。』と続いたところで、
こんどは、『教師の矜持』。
矜持というほど大げさな話ではないけど(笑)

実は今日(3月2日)は、娘の卒業式だった。
4月からは教師を目指して大学生となる。

僕の兄は教師をしているんだが、その兄のエピソードを思い出した。
僕とは違って、とても真面目で、いまとなっては時代遅れ的、理想に燃える教師だった。(いまもそうらしい)
あるとき、兄の腕時計を見たら、内側に巻いていた。
(こんなふうに) 腕時計_内側

「女っぽくない?」という僕に、
「ああ、授業中のままだった」と兄。授業中は、いつも内側につけているのだという。
教師は黒板の前に立ち、教室の丸時計は自分の背後にある。
授業の時間配分を考えるためには時計を確認したいが、普通に腕時計をつけていると、
(こんなふうに) 腕時計_外側
時計を確認したことが生徒たちにわかってしまって、生徒の目は背後の丸時計に。
つまり集中力が途切れてしまうんだな。
でも、内側につけていると、教科書や教材を扱う際に確認しやすいのだという。

やってみたら、なるほど時刻確認がスムーズである。
僕も仕事で「プレゼンは10分間で」なんて決められることがあるが、
そういう時にこの「腕時計内側巻き」を使うようになった。

兄は、教師駆け出しで僻地勤務に行った頃からこれを始めたらしいが、
数人の授業であっても、大人数の授業であっても、絶えず生徒ひとりひとりの集中力を意識していて、
腕時計は、そういう教師としての姿勢のほんのひとつだという。
うむむ・・・わが兄ながら、あっぱれであるぞと思ったものだった。


いま教育の現場は、僕らが生徒だったころとは比較できないほど困難に満ちている。
いじめ、体罰、モンスターペアレンツ、 ・・・そして教師自身の質の低下も問題となっている。

わが娘が本当に教師になるかなんて、わからない。
でも、なるのであれば、理想を捨てない教師、大げさに言えば、矜持ある教師になってもらいたいと思う。


・・・あ、ある意味、僕も教師です。反面教師という名前ですけど。

  wrote by 1961_TM
                              【編集人よりお願い】
                              拍手コメントは基本的に編集人(1960_TM)しか読むことができないため、下の〈Comments〉で
                              コメントを残していただけるとうれしいです。励みになります。よろしくお願いします。
ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキング

この記事へのコメント

- ゆきじょ。 - 2013年03月03日 01:13:43

私も内側に文字盤きてます。
そう言えば
確認スムーズww
言われて初めて気づきましたw

- 一九六丸 - 2013年03月03日 02:07:38

ゆきじょ。さん、深夜にコメントありがとうございます。
見た目やつけ心地はどうかとは思いますが、時刻確認はスムーズですよね。

- イーグルス16 - 2013年03月03日 07:39:44

だいぶ削られてしまいました。

高校ですが、高等教育に値するのは、50%にもおよびません。

残りの50%は・・・部活?バイト?おしゃれ?友達?
どちらにしても、1日6時間の授業は、彼らと教師にとって有効な時間とはいえません。

娘さんの旅立ちの記事に、くだらない愚痴を書いてしまいました。
どんな連中とでも心を通わせられる“人間としての幅”。
30年やってて、それが一番必要なものだと思います。

管理人のみ閲覧できます - - 2013年03月03日 08:46:20

このコメントは管理人のみ閲覧できます

1961_TMです。 - 一九六丸 - 2013年03月03日 10:46:05

コメント、ありがとうございました。
親となってみると、教師という職業がいかに大変かがわかります。
それを実感し、実践している教師がどれだけいるのでしょう?
僕の兄も、親になってから教師の職業観が変わったそうです。
あ、あんまり素敵な男じゃないですよ(笑)

- わたぬき - 2013年03月05日 13:17:30

私も教育実習のとき、内側につけていました。理由はお兄さんと全く同じ!露骨に時計を見ると生徒にバレバレだけど、内側なら教科書を見ながらチラ見ができるんですね。(と、私の理由はかなり現実的だったけれど)
でも、当時は実習生の私だけでなく、先生方もみなそういうことには気を配っていた気がします。

- 一九六丸 - 2013年03月05日 16:14:37

ぬっきーも、内側につけていたのかぁ。
兄貴もきっと同僚か先輩に教わったんだろうね。

トラックバック

URL :

プロフィール

一九六丸

Author:一九六丸
書き手 1.玉下奴郎 2.ランシン
3.小李富(編集担当 旧名1961_TM)
3人合わせて一九六丸。
1960+世代の「暇つぶしのお供」が大好物。ゲスト寄稿も募集中!

1960+ YouTube List
Our Friends
最新コメント
ブロとも申請フォーム
1960+読者カウンター
カテゴリー
最新記事
月別アーカイブ
PR